「さて、今年もそろそろ雛人形を飾るか…」
となった時に、男雛と女雛、どっちが右でどっが左が、分からなくなった事はありませんか?
本日は、親王雛の並べ方と、お道具の持たせ方をご紹介いたします。
親王の並べ方
一般的には、向かって左が男雛、右が女雛です。
しかし、京都などの一部地域では、この並びが逆になります。
ちなみに、雛祭りの歌で「お内裏(おだいり)様とお雛様〜♪」とのフレーズがありますが、実際は「男雛=お内裏様、女雛=お雛様」ではなく、男雛と女雛あわせて「お内裏様(内裏雛)」と呼びます。
男雛のお道具の持たせ方
男雛の持ち物・付属品は、主に笏(しゃく)と纓(えい)です。
笏(しゃく)
笏(しゃく)は、文武官が束帯を着ている時に手に持った細長い板です。男雛の左手に持たせます。
あらかじめ手が笏を持つ形に作られているので、分かりやすいかと思われます。
その昔、公事の時には、笏の後ろに式の次第をメモ書きした紙を張り付けていましたが、後に威厳を表す為の道具として持つようになりました。
纓(えい)
纓(えい)は、男雛の冠の後ろについている、薄い羽根の様な飾りです。直線となっている一辺が、垂直になるように差します。
ちなみに、真っ直ぐ垂直に立っている「立纓(りゅうえい)」なのは親王(天皇)だけです。
随身にも纓は付いていますが、くるくると丸まっている「巻纓(けんえい)」になっています。
女雛のお道具の持たせ方
女雛の持ち物・付属品は、桧扇(ひおうぎ)です。
冠が付いている場合は、頭の上に乗せてあげます。
桧扇(ひおうぎ)
桧扇(ひおうぎ)は、桧(ひのき)の薄い板で作った扇で、両手に持たせます。
メモ書きが多くて笏1枚では書ききれない時に、笏の枚数を増やして扇状に持ったのが桧扇の始まりと言われています。
写真は親王飾りの瑞花雛セットです。